磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ
磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ 平松 剛

文藝春秋 2008-06
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おすすめ平均 star
star権力者とアナーキスト
star新宿の都庁を通していろんなことがわかる本

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最近日曜の新聞の書評は割とよく目を通しますが、今日はこれ。

人間ドラマ的な内容も面白そうですけど、やはりその世界の仕組みが面白そう。
たとえば、都庁の設計が最終的には丹下健三になったというは昔から僕も知っていて、wikipediaにも載ってます。
しかし、実際に建てたのは誰かというとよく分からなくて、例えば鹿島とか清水とか入ってるみたいですけど、本当はもっといろいろ入っているような気がする。設計が重要で、実際の施工は重要ではない?
けど最近だと、例えば赤坂サカスとかミッドタウンは三井不動産が作ったんだね、というのは分かるけど、設計をやっているわけではなくプロジェクト管理ということで、設計がどこかというのはあまり出てこない。
あるいは昔家庭教師をやっていたところのお父さんが竹中工務店の人で、俺が作った、ということでホテル阪急インターナショナルに連れて行ってもらったことがありますが、こちらは設計も施工も竹中で、確かに「俺」が作ったんだなという感じ。
設計においては、個人(と言っても丹下事務所とか磯崎事務所は大所帯だとは思いますが)事務所も大手デベロッパーも並列で、大手は設計だけやることもあるし全部やることもあるし。そんな中で、誇りを持って俺が作ったと言える構造とか、興味深いです。