ザ・ゴールを読んでTOCに惹かれ、ザ・ゴール2、チェンジ・ザ・ルール!と読んできたわけですが、

4478420408 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
エリヤフ ゴールドラット 三本木 亮

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス チェンジ・ザ・ルール! クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか? 在庫が減る!利益が上がる!会社が変わる! ― 会社たて直しの究極の改善手法TOC 思考を変える!見方が変わる!会社が変わる!―会社のダメなところがわかる“TOC思考プロセス”
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ぜひ、実践編を読みたいと思い、「制約理論(TOC)のインプリメンテーション」を読みました。

制約理論(TOC)のインプリメンテーション
494762745X マーク・J. ウォッペル Mark J. Woeppel 小林 英三

ラッセル社 2001-09
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制約管理ハンドブック―競争優位のTOC戦略 TOC入門―「実践者のための」導入ノウハウ・手順 シンクロナス・マネジメント―制約理論(TOC)は21世紀を切り拓く 制約理論(TOC)についてのノート TOC意思決定の技術―シンクロナス手法による製造業の革新
そもそも制約とは何か。この本では
・方針制約
・資源制約
・原材料制約
という形で分類されており、制約を識別する方法として
・どこで仕事が滞るか
・どこで問題が発生するか
・稼働率の高い資源
・他の資源はその制約候補よりも生産キャパシティが大きいか
・制約候補にキャパシティを追加するとその資源の処理数量は大きくなるか
・制約候補で材料枯渇や故障があった場合生産計画全体が駄目になってしまうか
といったリストが挙げられています。
私は、ザ・ゴールを読んで、「制約って、もしかして自分ではないか」と思っていました。
確かに、自分のところで仕事が滞っていると言えますし、稼働率は人一倍高いですし、と当てはまるような気もするのですが、キャパシティ追加により処理数量が大きくなるか、とか生産計画全体に影響するか、となると、どうかなと思って、もう少し考えました。
そもそも、自分にキャパシティを追加するとはどういうことか??
例えば会社の近くに住んで通勤時間を減らし時間的キャパシティを増やしたらどうなるか?
今も限界まで働いていて多分これ以上は効率が下がるのだろうと思います。
そうではなく、自分をもう一人増やす。これはよいかもしれません。すなわち、制約は自分でなく自分の役割ということで、これは確かに周りからも求められることなのですが、そう簡単でないのは、何でも屋(よく言えば多能工?)になっているということです。とすると、自分という役割でもなく、そのうちの何かの役割が制約になっているのではないかということです。まあ、もともとまじめに考えればそういうことでしょう。で、結論は出ていません。ちょっとこれはもう少し考える必要があると思っています。
この本の一番の感動はなんと脚注にあったかもしれません。
制約理論では、すべてを制約に従属させますから、制約以外は必ずしもフル稼働にならず、そうしてはいけません。しかし「資源を作動させることは良いことだ」という考えはなかなか捨てられないと思います。で、捨てきれないのならばそれを逆手に取り、仕事を人のところに持って行くのではなく人を仕事に向かわせると考えるべきということです。これはすなわちカンバンの考え方ですね。
さらに、ドラム・バッファ・ロープ(DBR)というスケジューリングシステムで制約への入り口での原材料投入を計画しますが、変動性の問題に対応するためにバッファを作って管理する必要があります。
その管理ために、バッファ状況会議を毎日15分行い、しかしそこは情報交換の場であって問題解決の場ではなく、問題解決は別途生産業務外で問題解決に必要な人だけが参加して行うとあります。これは朝会の考え方ですね。
最後には制約への対し方も書かれています。
・制約はどこにあるか
・制約をどこに置きたいのか
・制約はどこに動きそうか、それを容認してよいのか
どこにあるか、どこに動きそうかという分析も必要ですが、どこに置きたいのか、という考え方が重要だと思いました。
最近、会社・部の中で今後の施策に関する議論がたびたび行われています。しかし、どうしたいのか、という話になかなか行かないような気がしていました。
文句を言うのではなく、全体を見ながら、どうしたいのかを話していかなければと思います。
全然まとまりませんが、引き続きクリティカルチェーンなんかも読んでいきたいなと思います。