ドラッカーを読むのは初めてだと思いますが、現在「テクノロジストの条件」をゆっくり読んでいるところです。
テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編)) | |
P.F.ドラッカー 上田 惇生
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まだ最初のほうですが、こんな言葉がありました。
「製造から組み立てへの生産プロセスの進化」
この文脈では、製造とは職人による一つ一つの手作りのイメージです。それが組み立てに変わることを「進化」と表現しています。
私たちの業界も、何かとこの意味での「進化」を目指しているように思いますし、それへの反発もあったりすると思います。
もっともこの言葉は、以下のような流れの中で述べられたものです。
テイラー以前は、「仕事」は研究対象ではなく、仕事は所与のものとされ、技術と道具が研究されてきた。しかし、テイラーは科学的管理法において、技術と道具を所与のものとして仕事を経済的・体系的・効率的に行うための手法を論じた。それだけのことで、ほとんど直ちに道具・工程・製品の発展が見られた。その一つが上記の生産プロセスの進化。さらに、人間工学・産業心理学・産業生理学といった仕事の研究からも、技術と道具の変化が生まれようとしている。そして、技術・道具・工程の再設計をもたらしつつある。
思うに、組み立てればよいものを手作りしていたら進歩はしない。それは仕事の仕方としてそう。手書きしているものをいかに生成するかを考えるということが仕事の仕方を考えるということ。
しかし、今後は人間的な側面から技術の変化も起きるし、仕事のやり方も変化する。例えば、間違えやすい作り方をしておいて間違えを防ぐ努力をするのではなく、間違えようのない作り方をすべき。
そしてこれは生産プロセスについてであり、デザインについてではないということ。
そんな感じです。
@MARUNOUCHI CAFE
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