イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) | |
クレイトン・クリステンセン
おすすめ平均 |
カンタム
いきなり余談・・・。本書の題材の中心はHDDメーカーなのですが、その中でカンタムの名前が何度か出てきて、妙に懐かしい。
入社前に割引でパソコンを買ったのですが、当時はWindows95が出たてのほやほや。まずは壁紙を花見にしてマインスイーパーをしますよね。でもすぐにRun Run Linux を買ってインストールしました(ってこの本まだ売ってるのかい!!)。情報処理試験なるものを受けたほうがよいのかな、C言語を勉強しないといけないんだ、LinuxなんかのUnix系だと無料で環境が入っているらしい、という短絡思考です。
で、Linux入れるのはなかなか容易でなく、HDDも自分でちゃんとメーカー・型番まで分かって選ばないといけないんですよね。というわけで、QUANTUMが脳裏に残っているわけです。
技術
前半で「技術」の定義付けがあって、それをインプットからアウトプットを生み出すプロセスとしてとらえています。さらに後半ではプロセスとリソースを区分けしていて、リソースは交換可能だが、プロセスはその組織に根付いている(だから、コンサルティング会社などは激しく人が入れ替わるが組織としての価値を保ち続けている)。
似た話だと思いますが、組織の能力とその組織で働く人材の能力の区分けもされていて、組織としての能力はプロセスと価値基準だと。
プロセス改善という言葉をちょっと軽く使っていたなと思います。単に改善ではなくプロセス改善。その組織が持つ技術の向上。
Excel
では破壊的技術はどこから生まれるのよ、という時に一番分かりやすかったのがExcel。機能で言えば、市場の需要を大幅に超えてしまっているわけで、下から侵食するチャンスだという話。Googleやら何やらあるわけですが、ただ、ファイルの流通という問題があるからそう簡単にはいかない。しかし、危険な臭いはしますよね。
「存在しない市場は分析しえない。破壊的技術の用途となる市場は、開発の時点では単に分からないのではなく、知り得ない。」
この表現は何かに近いぞ。そしてそれに対処するための方法として本書が勧めるのが、小規模な組織が小さな失敗と小さな成功を繰り返して学習を重ねること。近い!
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